... 別冊よこぐも手帖 ...

  くらしの知恵と道具 jokogumo−よこぐも− 
冬支度展7日目

 

 

18日(金)より始まった冬支度展もあっという間に1週間が経ちました。1週間目はまさかの雪!ほんとに降りましたねぇ。湿った雪だったので積もるようなことはなかったけど、寒かったー。そしてそんな雪の日にもご来店くださいましたみなさま、本当にありがとうございます(涙)

 

寒くてお天気悪くて店でひとりぼっちっていうのはずいぶん寂しいものなので、こんな日に来てくれる人っていうのは「がんばりなさい」と言ってくれるお客様のふりをした神様なんじゃないかと思ったりするのですが、そうではなくて(ありがたさには遜色ございません)北海道の方でした。しかも別々で複数名!さすが道産子です。「寒い」のアベレージが異なるところにあって、気にせずお出掛けしてくださったのかもしれません。

 

ちなみに先日秋田より上京、在店くださったyourwearの佐藤さんも来るなり「暑い!東京は暑いです!」とおっしゃってましたっけ(笑)

 

冬支度展も残すところあと2日。会期後半になって、リピートで贈り物を選びにお越しくださる方もいらしてうれしい限りです。クリスマスとか、年末年始の帰省時用とか、この季節ならではですね。在庫が無いものも取り寄せ可能な場合がありますのでお気軽にお尋ねください。※袢纏は今くらいから在庫がなくなってしまうものも出てくるという話(オフシーズンに作りためています)。お取り置きもいたしますので、もし必要なのはもう少し先だけど選んでおきたいという方もご相談くださいませ。

 

8日目の今日も寒いらしいです。北国雪国ご出身のみなさま、それ以外のみなさまもお待ちしております!

 

 

| 冬支度展2016 | 06:38
冬支度展6日目

 

冬支度展6日目はようやく冬支度を急ぎたい寒さになりました。ほんとこのところの気温はわからないですね。みなさま、風邪など引かれませんように。

 

 

6日目はまた袢纏がたくさん届きました。これまでは男女兼用のものが多かったのですが、今度は男性用と言っていいようなものがずらり。またちょっとグレードの高い生地、中綿も綿100%のものもあります。(最初から置いてあるものは綿80%・ポリエステル20%の配合です)綿100%はポリエステル混よりも薄手の仕上がりなので、普通の服感が強いです。このまま街に出られますね。なんて会話をお客様としつつ、みんなで試着を楽しみました。

 

あと、うれしかったのはご実家が呉服屋さんだった(今は廃業されたそう)方が何年か振りに袢纏再デビューされたこと。ずっとずっとおばあ様お手製の袢纏が好きで着ていたのだけど、それがダメになってしまってからはそれに見合うものがなく諦めていたのだそうです。

 

全然別のものを買いに来てくださっていたのですが、「これはいい!」しかも、「作られているメーカーさんにも、こんないいものを作ってくださってありがとうございます!とお伝えください。」との伝言もいただいたのでした(泣)ちゃんと作っているとちゃんと伝わりますね。うぅ。

 

 

それからホームスパンのマフラー。今日は明るい色が人気でした。白っぽいもの、ブルーや黄色を使ったものもございます。羊の毛のままのベージュやブラウンもそれぞれの良さがありますね。羊の姿を想像しつつ手に取るとこれまた愛らしく感じます。微妙な色の違いで顔写りも違ってくるので、是非鏡の前で合わせてみてください。

 

 

 

冬支度展も残すところあと3日となりましたがスカスカということは全くなくて、今日始まったといっても信じてもらえそうなボリューム感あります(別に売れていないわけではなくてスタート時、2店舗で展開できるくらいの物量だった)。会期後半に気に入ったものがあればそれはその子が待っていてくれたってこと。とかやや寒いこと言いますが(笑)、展示は会期後半にいくことが多い私はそういう気持ち。何事も縁ってものがありますから。

 

雪、降るのかな。

 

冬支度展は26日(土)18:30までです。

 

 

 

 

| 冬支度展2016 | 05:51
冬支度展5日目

 

 

冬支度展も5日目が終わりました。早朝の地震にはびっくりしたけど、お天気もよく気持ちの良い1日だった。たくさんのお客様にもお越しいただきありがとうございました。

 

冬支度展はご自分用はもちろんですがほかに比べて「誰かのために」選ばれるものが多い展示のように思います。ご主人に、ご両親に、赤ちゃんに。自分を含め、誰かをあたたかくするためのもの選びって見ているだけでも幸せです。似合う色、あったかいねと喜ぶ顔を想像して。

 

マフラーやストールはいろいろな質感、色をたくさんの中から見ることが出来るので、少し先の贈り物も是非この機会に、と思います。ホームスパンやカシミアのものは記念のプレゼントにもきっと喜ばれるはず!(というか私がプレゼントされたい)

 

そういえば前にクリスマスプレゼントにホームスパンのマフラーを選びに来て下さった男性がいらして、ひたすら「いいなー」と羨んだことを思い出しました。うちはそういうのないんで自分で選びますけどね。

 

ラッピングや直接のご配送もたまわりますのでお気軽にお申し付けください。また、会期も後半となりましたのでご遠方の方で写真などで気になるものがある場合もどうぞお気軽にお尋ねください。

 

ふんわり真っ白のマフラーもあります!

 

6日目の23日(水)は祝日。たくさんのお客様にお越しいただけますように。冬支度展は26日(土)18:30までです。

 

 

 

| 冬支度展2016 | 05:54
冬支度展4日目

 

 

 

月曜日の今日は中休みという感じでゆっくりとした1日。最初のバタバタとしていた3日分の残務をここでやっつけつつ、金曜日の初日ぶりの出勤となるスタッフと在庫の確認やその間に届いたものの情報共有作業。新しく届いたもののひとつ、長袖タイプ・身幅少し広めの袢纏を紹介するときには大変盛り上がりました。

 

「長袖タイプも届きました。身幅も少し広いの。シンプルでかっこいいし女の人が着ても悪くないよ、ほら(私着る)」

「わー全然いけますね!」

「でしょ、着てみて着てみて」

「わーいいですねこれ!腕まであったかくてさらに包まれてる感が...(うっとり)」

「そうなんこれー(うっとり)」

「脱げない...」

「うん、辛いね。」

 

そんななやりとりが繰り広げられるお客様不在中のお店...(笑)でもまずは自分たちがその良さを実感してこそですから!袢纏は23日水曜日(祝)にもまた追加で届く予定です。

 

写真と全然関係ない話を載せてしまいましたが、写真はyourwearのカシミアストール。表と裏で表情が違います。無地なんですが巻いたときに裏のエンボスっぽい模様がポイントで見え隠れしているのがすごくいい感じ。さりげないけど、こういうのが全体の印象を変えてくれます。名脇役のストールです。

 

手編み機でゆっくりと編んでいるのでふんわりとした風合いが生かされ、カシミアですから当然軽くてあたたかい。少し贅沢と思うかもしれませんが私はこれ赤ちゃんにもおすすめしたいです。外出用のすっぽり包まれる洋服はあったかいけど限られた期間にしか着られません。でもこういうストールはもうずっと使えるし長い目でみるとよい買い物。赤ちゃんじゃなく動き回るようになったらお母さんのものにしてもいいし、それでまたその子がストールを着けるくらいになったら譲ってもいいし。

 

ホームスパンのストールやマフラーもそういう使い方ができると思います。布はとにかく便利なんです。自然素材のもののあたたかさは本当にやさしくて気持ちがいい。うちの子も赤ちゃんのときはホームスパンのマフラーをお包みみたいにして使っていました(懐かしい)。

 

冬支度展は26日(土)まで。また寒くなってきました。皆様お待ちしております!

 

 

| 冬支度展2016 | 00:55
冬支度展3日目

 

 

昨日は寝落ちしてしまい2日目の報告が出来ないままになってしまったけど、冬支度展も3日目が終了しました。お越しくださいましたみなさま、ありがとうございました。

 

2日目は不思議と男性の多い日。それぞれたくさんご試着いただき、男性が身に着けるとこうなるのかーというのも楽しい発見で参考になりました。男性の方がアラン模様のマフラーをしているのも素敵だったなぁ。

全体的にはニットキャップを探されている方が多かったような印象でしたね。

 

3日目の今日もたくさんご試着して頂けました。やっぱりマフラーもキャップも実際に身に付けてみてわかることが多いので、とりあえず自分では意外に思う色でも形でも、なんでもトライしてみるのが1番。

 

今日はyourwearの佐藤さんが在店してくださったのもあってかyourwearのものが多く選ばれた日。色によっては完売してしまったものもありますが、まだまだたくさん並んでいますよ。それからホームスパンのものも色、質感、それぞれに異なるものが豊富で見比べるにもとてもよい機会です。


毎年人気の大人の赤いマフラーもあります。これは顔がぱっと明るくなるし、赤は似合わないと思っている方にも是非巻いてみてもらいたい1枚。


ヘリンボーン柄もいろいろ。ふっくらとやわらかな肌触りのものばかり。

ネックウェアは小振りで家の中でも着けていられる気軽さが魅力。

 

 

 

袢纏も色違い、袖の有無、短長含め選択肢いろいろあります。ご自分用はもちろん、贈り物にも人気です。火曜か水曜には子ども袢纏も届く予定なので届いたら息子に試着させて写真を撮りたいですね。お子様用をお探しの方、乞うご期待でございます!


 

 

それでは皆様、今週も土曜日までお待ちしております!

 

 

| 冬支度展2016 | 01:24
冬支度展 はじまりました

 

 

冬支度展、はじまりました。初日よりご来店くださいましたみなさま、ありがとうございました!予定していた荷物が遅れたり届かなかったり、逆に予想外の納品がいろいろあったりもしてややバタバタしてしまいましたが、お客様と一緒に「こっちの方が似合うかも」だの「これだと顔がぱっとする」だの「ぜったいこっちだ!」だの、和気あいあいと過ごせた楽しい1日でした。

 

初日はまだきれいに畳まれているものが多いからかお客様も少し遠慮気味だったかも、と思います。いちおうお声がけはしていますが、是非もっともっと気軽にあれこれ身につけてみてください。たくさんあるときの醍醐味です。選び選ばないは別としても、モノ選びの参考になるし、似合うもの、好きなものが絞られてきて楽しいと思います。

 

上の写真は毎年届けていただく新藤佳子さんのコースター。羊の種類、実に10種を超えるラインナップです。これより少し大きなもの、それからポットマットもありますよ。買いやすい値段ですし、ホームスパンのものを何か初めて買ってみようというきっかけになると嬉しいです。

 

 

こちらはyourwearのカシミアのストール、とそれと雰囲気がぴったりだったFUJITAMIHOさんのアクセサリー。おふたりとも秋田のご出身なのですが、色遣いとかそのセンスっていうのはその土地の空気とか自然にものすごく影響を与えられるものなんじゃないかなと思います。美しい色合い。

 

ストールは表と裏の模様の見え方の違いがこれまた素敵。巻いたときの表情が豊かです。ニットづくりの工場とかにお願いして作っているものかと思っていたら、ご自身のアトリエ?工房?にて作られているのだそう。家内制手工業的な感じで、地元の方と「わー孔代ちゃん(yourwear佐藤さんのこと)、ここどうするの?(地元の方)」「ここはこうやって。気を付けて編んでください〜!」的な光景が繰り広げられているそうで、想像したら少し笑えます。

 

2日目の土曜日は早い時間帯に那須早苗さんが、3日目の日曜日にはyourwearの佐藤孔代さんが在店してくださいます。それでは引き続きみなさまどうぞよろしくお願いいたします!

 

 

| 冬支度展2016 | 06:57
冬支度展 那須早苗さん

 

 

那須早苗さんと知り合ったのももう7年ほど前になります。出展されていたクラフトイベントにたまたまおじゃましていたのですが、わーっとした人混みの向こうにとてもきれいな色で編まれた作品が並んでいて、それはナチュラルカラーでありながらぱっと目を惹くものであったのを憶えています。

 

私は人が多いところが苦手なので少し落ち着いた頃に訪ねると、もう作品は多く残っておらず、かわりに那須さんの写真と言葉が綴られたフォトブックのようなものをゆっくりと見せていただいたのでした。

 

美しい写真、静かに綴られた言葉。それは那須さんの感性のかたまりのようなものであったのだけど、その繊細さとこれを自由に見られるようにしていることとのギャップが興味深くもありました。うまく言えないのですが、内なるものが外に開かれている、みたいな不思議な感じ。でもそういう感性こそが、静かであるけれどぱっと目を惹く存在感をもつものを生み出すのかも、なんて。

 

 

『指先に伝わる糸の感触から、羊の体を想像する、さらに羊が草をはむ景色が広がり、その土地に吹き渡る風や土の匂いが感じられるもの。そういう糸に触れていたいのです。』

 

これは那須さんに糸について伺ったときの言葉。

 

那須さんに出会ったときのことを思い返しつつこの言葉を眺めていると、interpriter【インタープリター】ふとこんな単語が浮かびました。通訳者のことですが、今改めて調べてみると「自然からのメッセージを通訳する人」という意味もあってどこかすとんときました。

 

写真、言葉、そして編むことがその役を務めている。そんなことを思いました。

那須さんからはアラン模様やかのこ編みのマフラーをはじめミトンやピンクッション、鍋つかみなどの小物も届いています。それぞれの糸のことなどもお話できますのでどうぞお気軽にお尋ねください。

 

那須さんは19日(土)の開店より13:00くらいまで在店くださる予定です。短い時間ですがより詳しいお話が聞けると思います。どうぞお楽しみに!

 

 

 

| 冬支度展2016 | 00:50
冬支度展 yourwear

 

photo:yourwear

 

あなたの衣類、という意味を持つ「yourwear(ユアウェア)」は秋田ご出身の佐藤孔代さんが2010年に立ち上げたニットブランド。寒くて暗い冬をもっとたのしく、あたたかく、そして気持ちよく。冬の長い秋田で生まれ育った佐藤さんならではの冬に対する想いが感じられるブランドです。

 

何度かblogにも書いたような気がしますが、yourwearの魅力はなんといってもそのバランス感だと思っています。色、素材、形、ボリューム、編み目...絶妙なところをおさえてくるのですよね、しかもさりげなく。見ただけではわからないことも、身につけると本当によくわかる。「わーやられた!」って。

 

このセンス、さすがだなぁと展示会のときにはいつもうならされるのですが、それだけであればjokogumoでは扱っていなかったんじゃないかと思うのです。じゃあ何かっていうとそれはものすごく漠然としていて、でも確かに感じられる心地よさというか安心感というか...心の持ちようというんだろうか、どういうことを大切に考えていてどういうものづくりをしていきたいのかという、そういう心の持ちようを好きになったんじゃないかと。

 

ただその心の持ちようみたいなものは言葉で聞いたわけじゃなく私がそう感じたってことなんだけど...。でもわざわざ感じるものごとっていうのは多分間違っていないはず。きっと同じように感じ取って好きになってくれる人がいるのだと思います。

 

いつものハンドニットの帽子はウールにカシミア、それからストールはアルパカやウールに加え今年はこれまで扱いのなかったカシミアのものもお願いしました。いずれも佐藤さんが愛情をもって選んだ糸を、その良さを最大限に生かす方法で形にしたもの。身につけてこそなのでまずはいろいろとお試しくださいませ。

 

そしてそして、11月20日(日)はyourwear佐藤さんが在店してくださいます!素材のこと、ものづくりのこと、お手入れのことなどもお気軽にお尋ねください。私も聞いてみたいな。

 

クロワッサン9/25特大号では4ページにわたってyourwearの記事が掲載されました。あとで知ってバックナンバーを購入。とってもよい内容だったので、会期中はお店にも置いておきますね。

 

 

| 冬支度展2016 | 12:02
ホームスパンのこと 【3】工程編

少し前にホームスパンがどういうものか、その定義のようなものを簡単に紹介させていただいたのですが、せっかくなので今日はもう少し踏み込んでその工程について。

マフラーやストールなど、一枚の布になっていたらなかなか想像出来ない途中経過を写真とともにふむふむとご覧いただき、なんとなく「こういうものだったのか!」というのが伝わるとうれしいです。

では、いきます!

これが原毛。刈り取った羊の毛です。当たり前だけど羊はシャンプーなんてしないから、この時点ではかなりの汚れがあるのだそう。脂とかケモノっぽいにおいとか暮らしていた土地の土とか、いろんなものがついています(前に新藤さんが手に入れた、ナバホ族が育てている羊=ナバホチュロの毛は洗ったらアリゾナの赤土が出てきたのだとか)。

その原毛を洗ってきれいにします。汚れがひどい子(羊)の場合は水が泥水みたいに濁るのだそうです。何度も換えながらきれいにしていきます。人が手作業でやるのは大変だけど、やっぱりこう、がーっと機械でやってしまうのとは違った風合いが残されるのだと思います。

ホームスパンのマフラーを首に巻くとどこか「しっとり」した感じがするのですが、これも羊の脂を落としすぎない手作業のおかげなんじゃないかな。ちなみにこの羊の脂はラノリンといって、化粧品などにも使われるのだそう。どうりで!

脱水して、お天気のいい日に干します。ふぉわっふぉわになっているのが伝わってきて、なぜか「ふふふ」と笑いが込みあげてきそう。私だけ?疲れてる?

※染める場合はこのあとに染めます

そして今度はきれいになった羊毛をほぐし、繊維を整えていくカーディングという工程。ブラシのようなものを使い、手でやっていく方法もありますが、それなりの量をこなす必要のある作家さんなどは電動のものを使うことが多いようです。

iPhoneImage.png

こんなふうに。色を混ぜて異なる色の糸を作りたい場合はこの段階で混ぜます。白い毛と黒っぽい毛を混ぜてグレーにしたり、染めた色同士を合わせて深みのある色にしたり。絵の具もそうだけど、微妙な色を作り出したいときは緊張しますね。慎重な作業なのだと思います。

ホームスパンのものを手にしたときにはちょっと注意して糸の中の色を見てみると面白いです。1色に見えても案外複雑に異なる色が組み合わさっているのですよ。


そうやって繊維を整えられた羊毛を少しずつ引き出しながら撚りをかけ、紡いでいきます。撚りの強さ、糸の太さ、その組み合わせによって風合いに違いが出て、それが織ったときの表情にもなります。

佐々木トモミさんに伺うと、織りあがったときの明確なイメージをもって紡ぐ場合もあれば、どんな糸にするのがこの毛にはぴったりか、素材と対話しながら決めていく場合もあるのだそうです。羊の毛も人間の髪の毛と同じで、それぞれに個性があるのですよね。それらをいかした糸作りです。

長い長い糸を静かに紡ぐってどんな感じなんだろう。途中で撚りや強さが変わってしまわないように、フラットな精神状態じゃないといけないんだろうなぁというのは想像できるけど、実際にそれが自分に出来るのだろうかと考えると、改めて、ホームスパンの尊さのようなものを感じます。

さて今度は紡いだ糸を織る工程、の下準備。写真はないのですが、機に糸をかけていきます。

どういったものをどういった織りで作るのか、仕上がりに対して忠実に(地道に)作業を行います。細い穴に糸を通したりもしつつ、すべての糸のテンション(張り具合)を同じに保たなくてはいけません。これまた気の遠くなる作業ですね...

そうしてようやく織り。誰もが何かで見たことがあるだろう織りの風景は全体の中でいうとかなりのクライマックスです。

どの工程が一番大変かを聞くと、おおむね「原毛を洗ってきれいにするところまでですかねぇ」なんて答え。細く紡いできれいに織って、大変!と素人は思いますが、そこに辿り着くまでが一苦労なのでした。


機織といえばこう、シャトルをしゅっと向こう側に渡してバンバンッとそれを押さえていくイメージだけど、ホームスパンの場合はこの「バンバンッ」はなくて、もっと静かに進めます。ふんわりを空気を含み、やわらかく肌に沿うように、でもしっかりと。(※服地などはもう少しきつく織るそうです。用途に応じて加減します。)

大判で、しかも無地のものだとどうしても途中で集中力が切れそうになると聞きました。景色に変化のない高速道路の運転も長時間になると結構つらいですもんね。←こんな例えですいません

そんなこんなのハードルを乗り越えて...

完成!

と思いきや、まだあります。

織りあがった生地をお湯で洗ってフェルト化させる「縮絨(しゅくじゅう)」という作業。これによりそれぞれの糸がしっかりと絡み合いひとつの布として動かなくなります。

そうして乾かしたものにアイロンをかけ、形を整えて今度こそ完成!

パチパチパチ(涙)長かったー!

新藤さんのコースターやポットマットのような小物はここからまた生地をカットして縫製して...と続きますが、大体このような流れです。

ふぅ!

それぞれの工程に知識と経験と勘とそれから感性が混ざり合って、それぞれの作品は出来上がります。ものづくりすべてのことに言えるけど、こうして改めてそれらがどのようにして出来ているのかを考えると(知ると)まずは感謝、しかないですね。

こういうものが国内で作られていて、身近なものとして身につけることができるって素晴らしいことだなぁと思います。作り続ける人がいて、それを支える人(ものづくりのための素材や道具を作る人なども)、その仕事を理解し求める人がいてこそ。どこが欠けても成り立たちません。

見え方や見るところもまた違ってきて楽しいはず。18日(金)からの冬支度展ではいろいろなものを手にとって、身につけてご覧いただけます。よい機会なので是非!

思いのほか長くなってしまいました。みなさまお付き合いありがとうございました!

(※作業工程の写真は佐々木トモミさん、新藤佳子さんよりお借りいたしました。ありがとうございます)

| 冬支度展2016 | 14:19
冬支度展 新藤佳子さん

 

 

新藤佳子さんとは2009年に知り合ってもう7年です。佐々木トモミさんのナチュラルカラーのマフラーが好きで、染めたものにはあまり興味のなかった私にその愉しみを教えてくれたのが新藤さん。奥行きのある美しい赤いマフラーに一目ぼれをしたのが最初です。羊毛をいろいろな染料で染め、少しずつ異なる色合いを絵の具をパレットで混ぜていくようにして1本の糸にしていくのだと聞き、人の手が紡ぐホームスパンの面白さ、その表現の豊かさをしみじみ感じるようになりました。

 

新藤さんは故外村吉之介氏によって設立された倉敷本染手織研究所の卒業生。『作家の養成や趣味の染織のためでなく、日夜の暮らしの中で働く健康でいばらない美しさをそなえた布を織る繰り返しの仕事を励む工人を育成する』民藝の精神にのっとった学び舎です。研究所の方に以前お話を伺ったのですが、新藤さんは「それは熱心な方でした」とおっしゃられていたのを覚えています。

 

おふたりのお子様の母でもある新藤さん。慌しい日々の中で心を整え、限られた時間に気持ちを集中させる。母としても本当に尊敬します。

 

そんな新藤さんからはパッと目を引くようなきれいな色、それから羊の毛の色のままのナチュラルカラーも含めたマフラーが20点ほど。毎年人気の「大人の赤いマフラー」も届いていますよ。

 

 

新藤さんから届く荷物にはいつも驚きがあります。最初は「わっ!」とびっくりして、巻いてみて「おぉ!」と納得。映えるっていうんですかね。落ち着いたトーンになりがちな冬の装いの中、手にとって見ているときは「少し派手かなぁ」なぁなんて思っても、巻いてみるとパッと顔も気持ちも明るくなる。

 

今年の新色、イエローにターコイズも「鮮やかな色と天然色の組み合わせが気に入っています」とのこと。鮮やかな色を受け止める羊毛の存在、そして本当に心地よい質感が選ぶ側にも冒険心を与えてくれますよ。私、一足お先に片っ端から巻かせてもらいました。たのしい!みなさまもどうぞいろいろとお試しください。

 

定番のコースターにポットマットについてもまたご紹介いたします。

 

 

 

 

 

 

| 冬支度展2016 | 06:56






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