... 別冊よこぐも手帖 ...

  くらしの知恵と道具 jokogumo−よこぐも− 
霞始めてたなびく


目が覚めて外を見てみる。なんだかもやっとしてる。

「今日のこのもやっとした感じは何なんだろうね。」
「春霞じゃない?」

夫とそんな会話をした朝。

今日から雨水の次候に移ることを思い出し『歌こころカレンダー』をめくってみると…
− 雨水 次候 霞始めてたなびく −
わぁ、暦どおり。そう気付いたときはいつも嬉しくなります。

西日本には黄砂もやってきたみたいですね。こちらは歓迎できないものだけど、これもまた春か。

明日は水曜日。jokogumoは12:00〜18:30のOPENです。
無農薬・無化学肥料、優しい味わいの天の製茶園のしょうが紅茶にほうじ茶、ウーロン茶がそれぞれ入荷しています。プシプシーナ珈琲のコーヒーにショウガトウ、同じく香川より柿だけが原料の柿酢など、おいしいものいろいろです。

それから今シーズン初!マタタビの蕎麦ざるも入荷いたしました。(冬の間に作られることが多い編み組み品。これもまた春の知らせです。)サイズは3種類。去年は雑誌掲載もあってお問い合わせの多かったもののひとつです。ウェブショップは、現在掲載しているものとは作り手が異なるため写真を差し替えてからUPの予定です。

それでは、明日もどうぞよろしくお願いいたします。


| 暦や季節にまつわるつれづれ | 22:57
歌こころカレンダーと七十二候の見つけかた

立春始まりの歌こころカレンダーは「これがないと」と毎年リピートされる方、お友達のお宅に飾られていたのを見て欲しくなって、という方など、このカレンダーならではの存在感を気に入ってお買い求めくださる方ばかり。

予定を書くところもないし、曜日毎に並んでいるわけでもない。それを不便と思う人には不向きだと思うけど、これはスケジュールを管理するためのものではなく、季節を感じるカレンダー。

旧暦でいうと今日2月14日は立春の末候「魚氷を上がる」。
少しずつ暖かくなってきて氷が割れ、氷の下にいた魚が上にあがってくる季節だと言っています。カレンダーにふと目をやって、あぁそうか、そういう季節か。そういえば氷が張ることもなくなってきたな。と改めて感じたり、氷の下の魚の様子を想像したり。

歌こころカレンダーを見ていつもの暮らしを振り返ると、納得できる風景は必ずある。普段の生活はなんだかバタバタしていて、ほっこり季節を感じることなんてなーい!と思っていても、実はしっかりと見ているもの。それを教えてくれるのがこのカレンダーだなぁと思います。

そしてそうやって1年を過ごしたら、次の年からはこれまでよりも積極的に季節を感じ取っている自分がいるのに気付きます。あ、桃が咲く季節。ツバメがやって来てる。蛙が鳴いてるな。風が涼しくなってきた。葉の色が変わり始めた…



その、歌こころカレンダーを制作されている白井明大さんの新刊「七十二候の見つけかた −旧暦と自然によりそう暮らし−」を先日頂き、少しずつ読み進めています。暦にまつわるいろいろなエピソードが飾り気無く、あたたかく綴られていて、読んでいて心地よさを感じます。

「はじめに」の中で白井さんはこう書かれています。

ーあらためて見回してみると、じつはいまの暮らしのなかにも、ほんのすぐ目の前に、ちゃんと季節のうつろいが、自然の兆しが、ありありと息づいていることにきがつきました。
それはけっして、大それたことではなく、むしろほんとうにささいなこと、ちっぽけなもの。ー

そう、そう。まさにこれを教えてくれたのが歌こころカレンダー。カレンダーをお持ちの方にはこの本をおすすめしたいし、この本を買われた方にはカレンダーをおすすめしたいです。

カレンダーはまだまだ始まったばかり。在庫もまだ少しございますのでこの機会に是非。

ちなみに立春の次の節気は「雨水」。これは私の好きな節気のひとつです。初候の「土脈潤い起こる」に始まり、末候は「草木萌え動く」。雨が降り、春を待っていた生命が目を覚ましエネルギーを大きくしていく様子が感じられてワクワクします。そんな私もまさに自然の一部なのだなぁ。


| 暦や季節にまつわるつれづれ | 22:51
ゆく年くる年 2014-2015


−8年住んだ前のうちの庭に咲いていた水仙。引越しのときにちょうど咲いていたのを切って新居に連れてきました。毎年この時期にいい香りと姿を楽しませてくれていたけどこれでお別れ−


いよいよ2014年もおしまい。今年は夫の祖母が亡くなり、私の妊娠、入院、出産があり、さらにはこれまで住んでいたうちの取り壊しが決まり、自宅の引越しも。本当にいろんなことがいっぺんに起こった1年だった。

いったいなんなのだ2014年は!大変な年だなぁとは思ったけど、無事に赤ちゃんが生まれたことをたくさんの人が祝福してくれ、そしてこれからの子育てや店のことを応援してくれたこと。それは何にも変えがたく幸せで、様々な不安を「何とかなるさ!」と前向きに捉える力を与えてくれるものでした。振り返ってみると、もしかしたらこれまででいちばんの年だったのかもしれないとも思えます。


たくさんの感謝の気持ちを込めて、今年も注連飾りを用意しました。いろんなことがあったからこそ、いつもよりちょっと大きめのものを。「笑門」笑う門には福来る。

お店はまだイレギュラー営業だし、来年どんなふうにやっていけるかもわからないけれど、「なんとなかるさ」という明るい気持ち、それから笑顔を大切に。

よい神様が来年もまたjokogumoにお越しくださいますように。みなさまもどうぞよいお年をお迎えください。そして2015年もjokogumoをよろしくお願いいたします。

本年も本当に本当にありがとうございました。


※新年は1月7日(水)が最初の営業日です。1月は水曜日と土曜日のOPENに加え、12日(月)13日(火)は佐々木トモミさんのフリースマット作りのワークショップを予定しています!


| 暦や季節にまつわるつれづれ | 20:22
月食と渡り鳥

シュウメイギク(秋明菊)。名前も姿もすてき。


昨日は「皆既月食見られるよ。」と帰るなり教えてくれた夫と外に出てしばし月を眺めました。結構ゆっくりだなー。とか、飛行機から見ると少しは違うのかな。とか、他愛も無い会話をしつつ、少しずつ欠けていく月の様子を眺めていると、V字に光る白い隊列が。

なんとそれは渡り鳥でした。20羽くらいいたのかな。それとももっと多かったのかな。

月食もすごかったけど、夜空に現れた渡り鳥の姿にむしろ、釘付けになってしまいました。どこからやってきて、どこに向かっているのだろう。ずいぶんと高いところを飛んでいるようだった。

月食の夜空の、月明かりに照らされる白い鳥の羽。この時間にじっと空を眺めていたからこそ出会えた、なんとも心震える光景でした。

ちなみに、昨日から二十四節気でいうところの【寒露(かんろ)】の初候、鴻雁来る(こうがんきたる)。−凍りそうに冷たい露が草木に降り、越冬のためにシベリアから雁がやってくる− そういう季節だといっています。ずっとずっと昔の人と同じように自然の移りゆくさまをこうして眺めているんだなぁ。

宇宙と暦と渡り鳥。これ以上ないロマン漂う夜でした。渡り鳥、無事に目的地に辿り着きますように。


※鳥は夜にどうやって方向を判断するんだろう。と思って調べてみたら、渡り鳥は地球の微弱な磁場を感じ取りながら方向を決め移動する、と考えられているのだとか。人間の想像、能力をはるかに超える鳥のコンパス...か。あんな小さな身体の中に備わった力。神秘!


| 暦や季節にまつわるつれづれ | 13:08
雨水 草木萌え動く


今日から3月です。二十四節気七十二候では雨水の末候、草木(そうもく)萌え動く。暦をめくり、これからやってくる季節の言葉をみるといつもなんだかほっとする。

雨水は好きな節気のひとつです。降っていた雪は雨へと変わり、積もった野山の雪が溶け始める。そうして乾いた大地を潤し(土脈潤い起こる)、昆虫や草花、動物は春の準備を始めます。

春本番前の、どんどんとエネルギーが満ちてくるこの感じ。春よりもこの季節が好きになったのは雪国に行くようになってからです。雪に閉ざされ、人も草木も動物もじっと我慢をしている静まり返った冬景色を知り、そのあとに行って感じた春のエネルギーの凄さは本当に衝撃だったもの。

自然の少ない東京だけど、それでも小さく動いてる。そういう小さな変化を感じ取りながら、日々過ごしたいなぁと思います。


話は少し変わって、先日TVで原発事故により首都圏に避難されている住民の方々を特集した番組を観ました。馴染みのない土地で孤立してしまっている人を支援者が訪ね、サポートしているのですが、「何か欲しいものはありませんか?(今度持ってくるよというニュアンスだった)」と帰り際に声をかけたとき、浪江町で生まれ育った(であろう)その高齢の男性が答えた「浪江の話ができる話し相手が欲しい...」という言葉。

そしてそれを言葉に出した男性は、涙をこらえることが出来ずに泣いていたのでした。3年が経とうとして、欲しいものが「故郷の話が出来る話し相手」だなんて、本当に悲しいことだと思った。どんなに孤独で、寂しくて辛い3年だったのだろう。しかもその終わりも見えてこない。

3年の間に、何が変わって何が変わらないのか。正直よくわからない。悪いことは何も変わっていないようにも見えるし、でもいいことが始まっていないこともない。大きなことを考えると途方にくれてしまいそうになるけれど、それを嘆いても仕方がないことはわかってる。

ただ、自分が正しいと思うこと、こうあって欲しいと思うことに正直に、ひとつひとつ選択していく。

自分に何が出来るかわからない。という声もよく聞くし、私自身もそう思うけど。でも、知って、きちんと選択していくことは立派な「出来ること」のひとつだと思う。だってそれを真剣にすることは決して簡単なことじゃないもの。

いろいろなことを考えさせられる季節です。大切に、生きよう。



| 暦や季節にまつわるつれづれ | 19:03
雪の日の景色
 
降りましたね、雪。都内で25cmを超える積雪になりましたが、昨年の大雪のときに比べるとそれなりの心構えがあったのでは?という感じ。大雪にしても台風にしてもなんにしても、見くびらず無理をしないことですね。
 
都知事選の投票日だった日曜日は、投票がてら雪景色になった近所を少し散歩しました。狭い路地には両脇に詰まれた雪。日曜日ということもあってか、雪かきのためにスコップを手に外に出ている人がとっても多くて、晴れた天気もあってか妙にみんなキラキラとしていたのが印象的でした。
 
子供の頃住んでいた団地では月に1度、町内会の掃除の日がありました。ひとつの世帯から必ずひとりは出て団地周辺の掃除をする。近所のおじちゃん、おばちゃん、子供たち。それぞれに竹箒を持ったり、スコップを持ったり。子供たちも使われたり遊んだりしながら、みんなでワイワイと日曜日の朝を過ごしたのを思い出しました。
 
最近は管理人さんや清掃員さんがいたりで、地域のみんなで力を合わせて労働する機会というのはあまりないけど、体にも心にも、こういう時間は案外必要なのかもしれないな。そんなことを考えた日。なんだか体がうずうずして、帰って来てからうちもちょっと余分に(人んちの方とか、どうせ解けるところまで)雪かきしました。
 
写真は雪の下から顔を出していたのを収穫したふきのとう。そんな季節かぁ。春は少しずつ、近づいているんだなぁ。
 
| 暦や季節にまつわるつれづれ | 13:06
あけましておめでとうございます




新年も5日が過ぎました。改めまして、みなさま明けましておめでとうございます。今年もよい暮らしの道具をご紹介出来るよう、何かっていうときにはまずjokogumoに聞いてみよう、と思ってもらえるよう、自分自身の知識や知恵も少しずつ増やしていけるよう、地道にがんばります!2014年もどうぞよろしくお願いいたします。

この年末年始は夫の地元盛岡で。雪景色の中散歩をしたり、盛岡の友人知人と会ったり、街歩きをしたり。晴れた日のお散歩はとっても気持ちがよく、雪国独特の静けさの中、風の音やそれによって枝から落とされる雪の音に耳を傾けました。

「ピーヒョロロロー」
食べ物を探しているのか、空には風に乗り、あたりを旋回するとんび。北国の冬は厳しいものだけど、こういう美しい音や景色があるだけで、ここはもうそれだけでいい。それこそが素晴らしいのだなぁと改めて感じました。

jokogumoの新年はちょっとゆっくりめの11日から。(3連休はOPENします)
実はまだ岩手にいますが、帰るまでには編み組みの作り手を訪ねる予定。仕入れが出来るかはわからないけど、こうして季節毎に顔を合わせて話をして、一緒にお茶を飲む時間は大切にしていきたいと思っています。
 

| 暦や季節にまつわるつれづれ | 10:01
2013→2014


なんか暑いですね、なんか寒いですね。と言っているうちにいつの間にか2013年もおしまいです。神楽坂のお店にご来店くださいましたみなさま、そしてウェブショップをご覧くださっているみなさま、本当に本当にありがとうございました。

たくさんのお店がある中で初めてjokogumoにお越しくださる方、もうずっと前からご贔屓くださっている方。今年もいろんな出会いがありましたが、jokogumoはお客様に恵まれているお店だなぁと、心から感謝しています。いつかバチがあたるんじゃないかと不安になることがあるくらいです。

それはやっぱり、気持ちのよい道具であったり食べ物であったり、お店に並ぶものの健やかさのおかげだなぁと思います。そういったものをjokogumoに届けてくれる、つくり手の方々にも感謝の気持ちでいっぱい。

その両方のありがたさを、きちんと理解し、忘れることなく来年もまたjokogumoというお店を続けていけたらいいなぁと思っています。ゆっくりでもいいから、確かなものに出会えるお店でありたいです。

世の中の様々な変化が暮らしに不安を落とす時代ではありますが、だからこそ、身近なところで手を取り合い、お互いに大切な物事を共有しつつ、小さく、気持ちよく暮らしていけますように。心にそういう場所があれば、きっと来年もよい1年。

2014年が、みなさまにもjokogumoにも幸せな年でありますように。よいお年をお迎えください。そして新たな年もどうぞどうぞ、よろしくお願いいたします。




| 暦や季節にまつわるつれづれ | 10:33
お盆、終戦に松根油のはなし。




鮭とばかジャーキーみたいに見えますが、松の木を割ったものです。以前奥会津のマタタビ細工の作り手さんを訪ね、何だったか迎え火送り火の話になったとき、これを使うのだと出して来てくれました。

「松の木の古い切り株を山で見つけたら取って来んだ。これがよく燃える。」

伐採したあとの松の木の切り株には樹脂(油)がたっぷりと蓄えられているのだそうです。なるほど光にかざすと赤く透けるほど。

「ここから油が採れっから、戦時中には松の切り株を見つけて来いっていって探しに行かされたもんだ。」おじいさんの話は続きます。「それを掘り起こして持ち帰り、窯に入れて油を集めんだ。ガソリンがないもんだから、こんなもんで飛行機飛ばすって言ってな。」

「松の油で飛行機飛ばすってやらされてんだもの。そんなもの、負けんべ。」
「んだな。勝てるなんて誰も思ってねぇんだ。」
一緒にお茶を飲んでいたおばあちゃんも笑う。

そういえばうちの祖母も、女学生のときには飛行機のプロペラ工場に駆り出されていたって。「おばあちゃんみたいなんが作るんじゃけん、もうごじゃじゃわ(むちゃくちゃだ)。」そう笑っていたっけ。私がそんな話をして、またみんなで笑う。

みんなで笑うのは別に面白いからじゃない。でも、語弊を恐れずに言うと、戦争の話はどれもバカバカしい。誰も幸せにはなれないし、喜ばないし、そこに正義なんてない。飛行機飛ばすために松の根っこなんて掘ってないで、食べるために芋でも植えて掘ってる方がいいに決まってるし、飛ぶかどうかもわかんないような飛行機のプロペラを作っているよりも、家族が身に着ける着物を作ってる方がいいに決まってる。それでも戦争は始まって、続いてしまった。

そんなバカバカしいことのためにどれだけ多くの命が失われたか。そのためにどれだけ多くの人がどれほど涙を流したか。そういうことを含めて、いろいろな話を聞いておくこと、知っておくこと。戦争って、なんなのだ。平和ってなんなのだ。

お盆が来て、終戦記念日があって、こんな奥会津での1日を思い出しました。68年。戦争のことを知っている人々からその話を聞ける時間は確実に短くなっていきます。

今日は送り火。祖父が生きていたらどういう話を聞かせてくれただろう。

※話を聞いたあとに調べたところ、松の切り株から採る油のことを「松根油」というのだそう。太平洋戦争末期には国を挙げての「松根油緊急増産運動」が展開され、多くの人々がその採取のため勤労奉仕として動員されたという話がいくつも出てきました。


| 暦や季節にまつわるつれづれ | 11:46
暑い夏と涼しげな物事。




今日も暑い1日だった。この暑さを変えることはできないので、サッカー日本代表の長友選手がしていた、中東のどこかで試合をしたときに『寒い、めっちゃ寒い!と思うように脳を騙していたら本当に暑さを感じなかった。』という話を思い出し、朝から「うぇ〜寒い〜寒い〜!」などと言ってみるも、ダメですね。

すぐに忘れてうっかり「あっつ〜」とか言っちゃって。今は寒いんだ!と思い続ける根性すら足りないようじゃ脳も騙されません。

そんなわけで、ナガトモにはなれない私は涼しげな物事を見つけるのを楽しむようにしています。夏の草花を目の粗い竹篭に。夕方には打ち水。食事の際にもガラスの器やかごをうまく取り入れるように。

今度のお休みの日には小振りな木桶に水を張り、そこで日本酒をきりりと冷やしていただこうかな。普段氷は作っていないので、忘れないように作っておこう。

本日も暑い中ご来店くださいましたみなさま、ありがとうございました。

| 暦や季節にまつわるつれづれ | 19:30






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